母、母豚を想う時、AWをプレゼンします

AW アニマルウェルフェアって何?

小さな一歩 ~ 倫理的な猫のごはんと与え方


 

春!

私は猫と暮らしています。
キャットフードをあげています。
この時点で畜産動物を利用する社会から外れることはできません。
たとえ猫を飼っていなくても、それは同じ。
郵便配達、宅配便、ゴミ収集、スーパーマーケット、役所、病院、学校……そこで働く人々は肉を食べて暮らしており、私はそのたくさんの方々に生活を支えてもらっているから。
だから私は、動物の利用を受け止めざるを得ない。
でも「これはさすがにおかしいでしょ?」と思うことは声に出すようにしている。
先日、いつものペットフードのコーナーに新商品が並んでいた。
「マグロ&フォアグラ入り」
フォアグラ……
フォアグラは
「ガチョウ や アヒル に強制的に大量の餌を与え肝臓 を肥大させて作るもの。長い鉄の棒を口から喉に通し、ペースト状の餌を胃に直接に流し込む。それ自体非常に苦しみと痛みを伴い暴れる。時にのどに穴が開いたり、鼻や口から血が出ることもある。」
鳥を虐待して育てた肉を猫が食べる。猫にフォアグラを食べさせるために強制給餌する。
もう、何がどうなってしまっているのだろう。

メーカーに、メールにてやんわりお願いしましたが、回答はありません。

アニマルウェルフェアについて何も考えていなかった頃は、愛猫が、小腹が空いたとすり寄れば、「少しだけよ」と度々おやつを与えていたけれど、近頃、私は心を鬼にして決まった時間まであげないようにしている。
おかげで、やや肥満気味だった猫のからだは、健康的な太さに戻り、家畜を過剰摂取することなく、これはこれで動物福祉への小さな一歩なのかもしれない。

しかし…… 鶏や魚も、まさか自分がハートや花形に様変わりして猫の餌になるなんて思いもしなかったろう。

その一粒一粒を、余すことなく大切に取り扱うようにしている。

 

いつも読んでくださりありがとうございます。

参考資料 アニマルライツセンター
 https://www.hopeforanimals.org/foiegras/end-foie-gras/

魂の引き取り手

 

 

「殺虫剤ばんばん浴びて死んだから魂の引き取り手がないの」

 歌人 穂村弘(手紙魔まみ、夏の引っ越し より)

 

11日月曜日(2024.3.11)
 広島県北広島町の養鶏場で飼育されているニワトリから県内で今シーズン初めて、鳥インフルエンザの感染が確認された。
これを受けて県では飼育されているおよそ8万羽のニワトリの殺処分を開始しました。

 

  「いまでも鶏の鳴き声や暴れる姿が脳裏に焼き付いている」。2020年香川県総務部の男性職員(34)は、殺処分に携わった時の様子を目に涙を浮かべて振り返る。 (朝日新聞デジタル

 

羽をのばすことも許されず、毒ガスに苦しむ鶏に、魂の引き取り手は 無い

私の基準


外食に誘われたとき、

「 宗教上、肉は食べません 」

と言えばスマートだし凛としていて恰好いいけど、今のところ無宗教の私が言うと、「あーそういう系の人ね」

と、今の日本では思われる。

そう思われるのはしんどいし、傷ついてしまうところが私のカッコ悪いところなんだけど、他人にどう思われるかを捨てきれず、そんな弱さもいよいよ嫌になって、あーもう面倒くさいという理由で一緒にお肉をいただきます。

さあ、メニューを広げてなにを注文しよう。
メニューに、しらす丼やホタテ丼、アジの刺身などががあれば迷わず頼みますが、
まあ、ほぼほぼありません。
ならば何を選ぶか。

鶏を選びます。

それはなぜか。
自分で殺れるからです。

(なぜか言葉が荒々しくなる)

以前も書きましたが、体調悪く断食をした三日目の朝、
今なら自らの手で鶏を殺して食べられる。と強烈に思いました。
実際魚なら、アジ、鯛、サバまでなら釣って殺せます。
つまり、自分で殺せるか。が、私の選ぶ基準です。
野生の動物や昆虫が獲物を選ぶ基準と一緒です。
選ぶ時、私の心は猟師(漁師)です。

いよいよお料理が運ばれてきました。
過酷な飼育環境を強いられた……などとはこの期に及んで考えません。
チキンソテーやら、唐揚げになった鶏を目の前に、  深く深くお辞儀をし、よく味わって、ほとんど相手の話はうわの空で(ニコニコはしてます)噛みしめて、噛みしめて、美味しい……ありがと。と頭の中でつぶやいて頂いているのです。

故意の無知

   最近、家畜の現状を知るために、「僕が肉を食べなくなったわけ」という本を読んでいる。(2021年タイムズ紙ベストブック選出)著者は自ら食肉加工場で働き、狩猟をし、畜産漁業者、動物園経営者など動物と関わる分野の人々への取材を通して意見を述べている。

家で読むと鬱になりそうなので、仕事の移動中電車の中で、えずきそうになりながら、泣いてしまいながら読んでいる。人間以外の生物の置かれている、人間による残酷な現状に。

本を閉じて電車を降りるたびに呆然としてしまう。私は、人間はもっと優しい動物だと思っていた。自分も肉を食べてきたにもかかわらずそう思ってしまう。

 

人が人を助けたり、犬や猫をを助けると賞賛されるけど、家畜の現状を何とかしたいと言うと、呆れられる。
馬鹿にされるけど負けずにいこうと思う。
負けずに一体何と戦うのか。
それは、私がうっすら気付いていたにもかかわらず、見ないふりをしていた「故意の無知」
故意の無知と戦って、アニマルウェルフェアを広めていく2024年にしようと思う。

  「故意の無知」/「僕が肉を食べなくなったわけ」

私が肉を食べる時

インフルエンザで寝込んで3日目。

熱も下がりそれまで無かった食欲も少し湧いてきた。
驚いたことに  すっかりベジタリアンになっていた私の意識が、体が、「肉を食べたい」と 訴えてきた。
「君が肉を食べるのは今だ!」天井からも声がする。

私は今、さっぱりとした味付けでお肉が食べたい。

夫にその旨を伝えると、
豚キムチ鍋食べる?」
「キムチ鍋はちょっと……」
「じゃあ、キムチ入れる前のにする?」
「それでよろしくおねがいします」
キムチ入れる前の水炊きを作ってもらった。
豚肉はホライズンファームで購入した放牧豚だ。
しゃぶしゃぶ用を3切れ。ポン酢につけて頂いた。
体が復活するために早く早くと求めていた動物性たんぱく質
旨味が脳にまで活力を与えるのがわかった。
豚の命が私に移った瞬間だ。
いや、そんなきれいな言葉は使わない。

私は豚を喰った。

豚 ありがとう。
ありがとう 豚。

人間の出す音

家がだいぶ朽ちてきて
塗装をしなければならなくなった。

それと同時にインフルエンザで寝込むことにもなってしまった。

足場を組む際の、金属音の中
高熱にうなされ寝込んでいたら依然見学した、屠畜場が思い出された。

牛を鎖で繋ぎ、自動追い込み機で繋留所に移動させる際に鎖とドア棒がかち合う音が、足場を組む金属音と似ていたからだ。

力ずくの、冷たく強靭な金属の音は恐ろしい。

人間にしか出せない怖い音だ。

私は風邪をひいているけど明日も生きている可能性がある。

だけどあの時牛は、死を察して抗ったけれど、ゆるやかに動く自動追い込み機に逆らえず間もなく屠畜される場所へと送られていった。  

最期にあの金属音を聞きながら強制的に迎える死がいかほどまでに恐ろしいか、

自分の手を汚さず、命を引き継ぐことに思いを馳せれば、
その命に感謝をせずにはいられない。

感謝して優しい音を 奏でて生きたい。

 

 

「人間は効率のためどんな残酷なこともする」という悲しい見出し

山梨で放牧豚を育てている

「ぶぅふぅうぅ農園」さんが新聞に掲載されていた。

 

「おーい 出てこーい」と呼びかけると、子豚たちは豚舎から顔を見せる。先を争うように放牧場へと駆けだしてきた。

「かわいいでしょ。みんな好奇心旺盛で、人なつこい」

日本の一般的な養豚場では子豚たちは狭い豚舎の中で太陽の光を浴びることなく土も踏む経験もせず短い一生をコンクリートの上だけで過ごす。

 

土を掘ったり、泥んこになるのが豚の習性であるにもかかわらず……

 

狭いスペースにぎゅうぎゅう詰めで飼うから、豚に大変なストレスがかかる。だからほかの豚の尾をかじるようなことも起きる。それを防ぐために「断尾」をする。「本当にそんなんでいいの?」と疑問しかわかない。

と、農園代表の中嶋さん。

 

「断尾」は生後すぐに麻酔もなしで行なわれるものだ。

 

妊娠ストールに対しては

「実際に目の当たりにすると、本当にかわいそうだよ。ふりむくこともできないスペースに4ヶ月くらい入れたまんまにするなんて、おかしいでしょ。ずっと同じ方向を見つめたまま、そこで立ったり寝転がったりすることしかできない。人間は効率のためにどんな残酷なこともするんだよね」

(2023.11.25 朝日新聞フロントランナーより)

 

山梨県は動物に配慮した畜産を行なっている農場を評価し、認証する

「やまなしアニマルウェルフェア認証制度」を創設している。

山梨すごい!

 

畜産動物への過酷な現状をうったえると、3つのパターンの人に別れる。

●どうせ殺すんだから一緒でしょ。

●生きている間だけでもなるべくストレスを無くした方がいい。

●もう家畜を食べない。

 

「どうせ」や「結局」を正当な理由としない思考でありたい。